利息制限法 第1条

(利息の最高限)第1条

金銭を目的とする消費貸借上の利息の契約は、その利息が左の利率により計算した金額をこえるときは、その超過部分につき無効とする。

  • 元本が10万円未満の場合 年2割
  • 元本が10万円以上100万円未満の場合 年1割8分
  • 元本が100万円以上の場合 年1割5分

2 債務者は、前項の超過部分を任意に支払つたときは、同項の規定にかかわらず、その返還を請求することができない。(平成22年6月18日削除)

文言解説(1項)

利息制限法の条文にはどのようなことが書かれてあるのでしょうか。まずは第1条1項についてです。

冒頭の「金銭を目的とする消費貸借」とは、キャッシングやローンのことです。消費貸借とは、民法587条に規定されている貸借契約のことで、消費することを目的とする貸し借りで、返却の際は同等の品質及び数量をもって返還する約束する契約です。

そのキャッシングやローンの利息の利率が、ある一定の額を超える場合、その超過分が無効になる、ということです。その利率は3通りあります。

3通りの利率の具体例

利息のかかる額が10万円未満の場合は年率20%、10万円以上100万円未満の場合は18%、100万円以上の場合は15%。

利息制限法1条1項の具体例イメージ図

例えば、40万円をキャッシングしたとします。

利息制限法によると40万円の時の利息の利率は年率18%。利息は、年間で7万2千円です。
そしてこの場合、7万2千円を超える利息はその超過分につき無効利息ということです。

仮に年率20%だとすれば、利息が8万円。しかし、利息制限法1条1項によると、7万2千円ですので、差し引き8千円分が無効です。10万円だったら、2万8千円分が無効です。 無効ということは、そもそも効力が無い、存在していなかったということです。

この利息制限法第1条1項は、利息制限法では最も重要な規定です。

文言解説(2項=平成22年6月18日削除)

次は2項。現時点ではすでに無くなっている規定ですが、こんなものがあったんだということでご説明します。

当サイトの冒頭でもお話したことですが、利息制限法の矛盾がここで出てきます。

2項の文言を読んで頂ければお分かりになると思いますが、
1項の規定があるにもかかわらず、制限利息超えた利息であったとしても、債務者が任意で支払った場合には、もはや返還請求できないとなっています。

この部分、おかしいのお分かりになるでしょうか。
1項では、超過分につき無効利息となっています。無効ということは、そもそも存在しないという意味合いですから、無効分は支払ういわれがない、ということです。支払ういわれがないものを支払ったら、その分は法的に返還請求が出来ます。

1項ではそう謳っているにもかかわらず、2項では返還請求出来ないとなっているのです。
せっかく1項によって債務者保護が図られようとしているのに、2項によって実質上、骨抜きにされています。

何でこんなことがまかり通ったかと言うと、確かではありませんが、当時の国会議員の一部とこの利息制限法によって「損害」を被る業界との癒着とも言われていますが・・・

関連判例」に詳細をお話ししていますが、実際は制定後の判決によって修正が施されています。

すなわち、利息制限法の制限を超える利息が支払われた場合、その超過分は民法491条の規定(法定充当)を利用して元本に充当されるとして、債務者保護を貫かれています。

繰り返しますが、既にこの規定は存在していません。昔の話です。


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